哲祖寺再生工事 その② 基礎工事から完成まで
前回ひきつづき、哲祖寺改修工事の流れを紹介します。
お寺の敷地は道路より50㎝低いので、湿気がたまりやすい状態でした。
そこで建物の基礎を新しく作るにあたり、高さを上げます。
曳家で建物を持ち上げておき、砕石を職人さんで運び込み、地盤を道路面の高さまで上げ
その上にベタ基礎を作ります。
お寺はそれまで基礎など無く、石の上に建っていたのですから、ずいぶん丈夫になりました。
基礎が完成すると土台を敷き、建物を土台の上に着地させます。
その後は通常の木工事を始めます。
間仕切りは取り払われ、大広間に変わります。
天井もなくして吹き抜け空間を作り、そこに補強の梁を加えます。
改修工事で断熱も強化しました。躯体に断熱材を敷き詰め、窓サッシはペアガラスの最新の
断熱仕様を設置しました。大広間の大きな空間での冷暖房効果を高めます。
↓改修工事前の広間
この大広間はお寺の来客をもてなすスペースです。
完成後も何度か訪問しましたが、その時もこの大広間で
お茶を飲んだり住職を話しをしています。
大広間は吹き抜けがある大空間です。お寺の外観からは
イメージできない空間なので、初めて入る人は
「ほうー」と声をあげられると住職が教えてくれました。
次回は完成した様子を紹介します。